立川飛行機を前身とする「立飛ホールディングス」(東京都立川市)で旧陸軍の「一式双発高等練習機」の一般公開(入場無料)が行われるということを知り、見学に行ってきました。(2021年11月、2022年10月)
一式双発高等練習機は、立川飛行機(現在の立飛ホールディングス)によって開発、生産された旧日本陸軍の双発練習機です。(双発とはエンジンを2基持つ航空機のことを意味しています。)一式双発高等練習機は立川飛行機が初めて手掛けた引き込み脚の全金属製双発機でありましたが、開発作業は順調に進み、試作機は1940年に完成。審査結果は良好だったため若干の機体改修の後、1941年に一式双発高等練習機として陸軍に制式採用されました。
戦後、国内に現存する一式双発高等練習機は無いものと思われていましたが、戦時中エンジントラブルにより十和田湖(青森県)に不時着し沈没した一式双発高等練習機の存在が記録資料から明らかになりました。2010年に調査会社によって湖底に沈んだ一式双発高等練習機が発見され、2012年にはついにその機体の引き揚げに成功します。十和田湖の湖底は低温で淡水のため、60年以上経っても機体の腐食は比較的少なく、機体の塗装なども当時の状態で残っていました。この機体は国内に現存する唯一の一式双発高等練習機として青森県立三沢航空科学館にしばらく展示されていたのですが、維持、管理などの問題から2020年11月、一式双発高等練習機の製造元である立飛ホールディングス(前立川飛行機)に譲渡されることになりました。これにより一式双発高等練習機のいわば「里帰り」が実現し、立飛ホールディングスでの一般公開の運びとなりました。
一式双発高等練習機(1) 2021年 11月
一式双発高等練習機(2) 2022年 10月